

夏の終わり
夏を耐え忍び今日まで辿り着きましたか? 同志よこんにちは、金井です。 夏は苦手です。海?フェス?BBQ?ナイトプール? くたばりたもう。ライフポイントを盛大に消費するあんなイベントたちは私のような者には無縁です。 一歩外に出れば地面からの放射熱、空からは殺意の陽射し、いつもの道さえ蜃気楼、毛穴という毛穴から水分が抜けて常時めまい、貧血、朝は暑くてアラームの前に目覚める、エアコンが不快でも目覚める、電車は寒い、木造の家はサウナの匂い、彼方へ消え失せる食欲、地獄、それが夏。 死ねば良いのに。 少し前までの私はそう思っていました。一体何に死んで欲しいのかは全くさだかではありませんが、瞬間的に暑さにやられた時の反応として、定型文で脳の表面に発露されるんですよね。死ねば良いのに、って。 そんな私でもいい夏がありました。留学時代、そう、パリ。北海道と同じくらいの緯度のパリの夏はなんと過ごしやすかったことでしょう。本当に暑い時期はたった一週間でした。故に音楽院もアパートもエアコンがないことは難点といえば難点でしたが、その一週間さえもからっと乾いた空気に感謝しな